ITパスポートは2027年度から何が変わる?新試験の出題分野・シラバス案・いつから
先に結論
- ITパスポートは2027年度の春ごろから新しい試験制度に変わる予定です。今の制度は2026年度の試験で終わります。
- 出題分野が「ストラテジ・マネジメント・テクノロジ」から「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」に組み直され、DXに向き合う姿勢、データマネジメント、AIの使い方と倫理が新しく入ります。
- 試験時間・問題数・合格基準・受験料は、2026年11月7日時点のIPAの公表資料にはまだ書かれていません。
いつから変わるか
IPAと経済産業省は、情報処理技術者試験の区分を見直し、2027年度から新しい試験制度に移る予定だと公表しています。ITパスポート・情報セキュリティマネジメント・基本情報技術者の3つは「2027年度春ごろ」に先に始まる予定で、今の試験制度は2026年度の試験をもって終わる予定です。
新しい制度でも、ITパスポートはこれまでと同じようにCBT方式で、1年を通して実施する予定とされています。なお、システムの入れ替えのため、2026年12月28日から2027年1月下旬までは試験が休止します。
出題分野はこう組み直される
いちばん大きな変化は、出題分野の組み直しです。
| 今の試験(〜2026年度) | 新しい試験(2027年度〜) | |
|---|---|---|
| 分野 | ストラテジ系 / マネジメント系 / テクノロジ系 | ビジネス / テクノロジ / セキュリティ・倫理 |
| 大分類 | 企業と法務・経営戦略・システム戦略(ストラテジ系)、開発技術・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント(マネジメント系)、基礎理論・コンピュータシステム・技術要素(テクノロジ系) | ビジネス変革、データ・AIの利活用、組織活動、デジタル技術、セキュリティ、倫理・コンプライアンス |
| 新しく入るもの | — | DXに向き合うマインド・スタンス、データマネジメントの基礎、AI時代に合わせたセキュリティ・倫理の強化 |
出典:IPA「情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について」、ITパスポート試験シラバス(案)Ver.0.1(2026年11月7日確認)。IPAは、内容は検討中のもので変わる可能性があるとしています。
IPAは新しいITパスポートを、ビジネスパーソンに求められるデジタルリテラシーとしての基礎知識と、マインド・スタンスを評価する試験と位置づけています。担当業務を進めるための組織・ビジネスの知識、デジタルツールを使いこなす知識、データを集めて分析し整える知識、法律・セキュリティ・倫理の知識、そして「DXを自分のこととして捉えて行動する姿勢」が目標に並んでいます。
シラバス案の中身(大分類と中分類)
2026年8月31日に公開された「ITパスポート試験シラバス(案)Ver.0.1」の大分類と中分類は次のとおりです。色をつけた項目が、今の試験にはなかった考え方を前に出したところです。
| 大分類 | 中分類 |
|---|---|
| 1 ビジネス変革 | ビジネス変革の方法論 / 経営戦略・デジタル戦略 / ビジネスモデル・ビジネスプロセス / サービスマネジメント / プロジェクトマネジメント / デザインのアプローチ / マインド・スタンス |
| 2 データ・AIの利活用 | データマネジメント / データ分析・データ利活用 / AI利活用(AI利活用の原則及び指針、識別AI、生成AI、AIエージェント) |
| 3 組織活動 | 経営・組織論 / ガバナンス・監査 |
| 4 デジタル技術 | デジタルサービス・デジタルツール / システムの種類・構成 / クラウド / ネットワーク / データベース / AI技術 / 情報デザイン・情報メディア |
| 6 セキュリティ | 情報セキュリティの脅威 / 情報セキュリティマネジメント / 情報セキュリティ対策 |
| 7 倫理・コンプライアンス | 情報倫理・AI倫理(情報倫理・情報モラル、AI倫理・AIガバナンス) / ビジネス関連法規 / プライバシー関連法規 / セキュリティ関連法規 |
出典:IPA「ITパスポート試験シラバス(案)Ver.0.1」(2026年8月31日掲載、2026年11月7日確認)。大分類の番号はシラバス案のとおりです。
サンプル問題のテーマ
IPAは新しい出題分野のイメージとして、ITパスポートのサンプル問題を4問公開しています(2026年8月31日掲載)。形式はどれも今と同じ四肢択一で、テーマは次のとおりです。
| 問題 | 分野 | テーマ |
|---|---|---|
| 問1 | マインド・スタンス | DXに向き合う姿勢 |
| 問2・問3 | データマネジメント | データの整備・管理 |
| 問4 | 情報倫理・AI倫理 | インターネット上の生成AIサービスを事業で使うときの注意点(秘密保持契約、個人情報の第三者提供、生成AIの出力の誤り) |
IPAは、サンプル問題は出題のイメージを伝えるためのもので、実際の試験と同じ作成・チェックの手順を経たものではないとしています。問題文はIPAのサイトでPDFを見てください。
まだ決まっていないこと
2026年11月7日時点で、IPAが公表している資料(見直しの検討状況・出題範囲の改定案・シラバス案・サンプル問題)には、次のことは書かれていません。
- 新しい試験の試験時間と問題数
- 合格基準(今は総合600点以上かつ各分野300点以上)
- 受験料(今は7,500円)
- 2027年1月下旬の再開から新試験が始まるまでの試験が、どちらの出題範囲になるか
このページは、IPAの発表があり次第、書き直します。
これから受ける人はどうすればいいか
| 受ける時期 | やること |
|---|---|
| 12月27日まで | 今の試験の教材でそのまま。会場の空きを早めに確かめる |
| 1〜3月(再開後) | 1月中旬の受付開始と、IPAの再開の案内を待って、出題範囲を確かめる |
| 4月以降(新試験) | 共通する部分(セキュリティ・ネットワーク・法律・経営の基本など)を今の教材で進めながら、データマネジメント・AI利活用・AI倫理をシラバス案で押さえる |
次のステップとして新設される「データマネジメント試験」
見直しでは、ITパスポートの次のステップとして「データマネジメント試験(仮称)」が新しく作られます。AIを使うために必要な、主にビジネス部門でのデータの整備・管理のスキルを評価する試験で、2027年度の夏から秋ごろに始まる予定です。
よくある質問
ITパスポートの新試験はいつからですか?
IPAの発表では2027年度の春ごろからの予定です。今の試験制度は2026年度の試験をもって終わる予定です。
何が変わりますか?
出題分野が「ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系」から「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」に組み直されます。DXに向き合う姿勢(マインド・スタンス)、データマネジメント、AIの使い方(生成AI・AIエージェントを含む)とAI倫理が新しく入ります。
難しくなりますか?
試験時間・問題数・合格基準はまだ公表されていないので、難しくなるかどうかは分かりません。範囲は、データとAIの分野が広がります。
今の試験で合格した資格は無効になりますか?
無効になるという案内はありません。IPAは、2026年度の試験を含めた過去の合格情報も、新しく作るスキル情報のプラットフォームに登録して活用できるようにするとしています。
新しい試験のシラバスはどこで見られますか?
IPAのサイトの「新試験制度のシラバス案について」で、ITパスポート試験シラバス(案)Ver.0.1(PDF)が公開されています。
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このページについて
試験の情報は、IPA(情報処理推進機構)の公表資料で確かめた内容を載せ、確かめた日を書いています。このサイトはIPAとは関係ありません。運営者情報
参考にした資料:情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について(IPA)、新試験制度のシラバス案について(IPA)、新試験制度のサンプル問題について(IPA)、CBT方式で実施する3試験区分における2027年1月以降の実施予定について(IPA、2026年11月5日)、ITパスポート試験「試験内容・出題範囲」(IPA)